この先の事が決まっていないのに、「決めざる負えない」時にどうしたら良いかと悩むことがあります。
望まない離婚が決まっている、働き先も探しているけれど決まっていない、頼ることが出来る身内も居ない上に一人暮らしとなる、生活の見通しが立たず焦っている、となったらどうしたら良いかです。
これは十数年前に実際に頂いたご相談の概要です。
様々な要因が重なっていて大変なように見えますが、一つずつ伺うところから始まります。
・どうして離婚をすることになったのか
・どういった仕事を探しているのか
・なぜその仕事を探しているのか
・どんな仕事をしたことがあるのか
・どれだけの収入が必要なのか
・どこに住もうとしているのか
・そこに住むことで得られるメリットデメリットは何か
・これから先、どうしようと思っているか
どのご相談でも同じなのですが、「現状の把握」がもっとも重視されます。
「どうしたら良いか」は、その後に来ます。
最初に必要になのは「今の悩みの原因」を再認識することです。
「離婚」という起きた出来事はしょうがないのですが、「どうしてこうなったのだろう」と原因の把握をする必要があります。
原因を把握していくと、自分の心のあり方(受け止め方)も見えてきます。
何が良くて、何が悪かったのか、それを踏まえて今後どうしていけば良いのかなどが分かってきます。
今に至った根っこの部分を最初に整理することで、その先にある新生活も具体的になります。
実は、離婚に至った状況が明確になると、「これは離婚をしなくても良いのでは?」と言ったことに気がつくケースがあります。
離婚しか無いと思い込んでしまって、自分達を追い詰めている事があり、その場合は状況が一転します。
「離婚ありき」でしか考えられない状態だとなかなかそこにたどり着けないので、原因の整理は思った以上に優先順位が高いです。
さて、離婚に至った原因が判明して、離婚する方向で話が進む場合、次は「どうやって生きていくか」です。
ここでも様々な可能性を整理し直します。
不安が強くなると、思考が狭くなりやすく、「それしかない」的に固定化されていきます。
どういった生活を望んでいて、そのために必要な事は何で、今、何が出来て、と落とし込んでいきます。
不思議と出来そうなことが浮かび上がってきます。
「仕事が見つからない」というのも、「○○でなければならない」といった思考が邪魔をしていることも多いので、やりやすいところを見つけるだけで何も変わってないのに気が楽になります。
離婚の原因、新しい生活、そのために必要な生活力を明らかにすることで、今から何をしたら良いかが明確になります。
人はやることがハッキリすると不安が小さくなり、やることを始めると不安を感じなくなります。
動き出せば新たな情報が舞い込んできて、次にどうしたら良いかを考えることが出来ます。
これまで考えていたことが具体的になり、次に必要な事が浮かび上がり、今度はそれに対して方針を立てていく、次に次にと繋げていくだけで、不安を感じていたことは見透しが立つようになります。
「不安」を感じる時、自分の望むことよりも「○○でなければならない」といった恐怖で身を包んでいきます。
安心で身を包むのでは無いので、正常な判断が難しくなり、望まない事ばかりをやり始めます。
この状態を解決してくれるのが、一つずつ望むことと現状をすり合わせていき「今」を明らかにすることです。
「〇〇でなければならない」ではなく、「〇〇で良い」ということに気がつくことが出来れば、幸せな自分に繋がっていけます。
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