引っ越し方位鑑定には様々な基準があるため、方位関連の相談で占いを受けるときは気を付けるポイントがあります。
引っ越しの方位が気になって相談される方は、事前に調べた上で相談されることが多いです。
でも、ネット上に出ている引っ越し関連の占いの情報や凶方位の解説は怖いことばかり書いてあります。
そこで占い師の目線でネット上に出ている情報をまとめ、解説をしました。
取りあげている情報は私の方位・方角鑑定の基準も入っていますが、世間的に数多くの占い師さんが表に出している情報になります。
これらの基準を目にして頂き、占いの実態を知って頂けたらと思います。
- 方位鑑定にはいくつか種類と違いがあります
- 方位を占う時は、方位の取り扱いを得意とする占いが良い
- 占いが違えば方位・方角の出し方の基準も違います
- ネットに出てくる方位鑑定は九星気学系が多い
- 神社の方位鑑定も全国一律ではありません
- 真北(しんぼく)と磁北(じほく)の違いもあります
- 方位盤は年盤・月盤・日盤・時盤のどれを重視したらよい?
- 相生(そうしょう)・相克(そうこく)・本命星・月命(げつめい)星・日命(にちめい)星、何をどこまで考慮したらよい?
- 細かいルールを使いすぎると引っ越しも旅行も出来なくなります
- 方位の影響は家長?収入の中心者?家族?誰が受ける?
- 方位の影響はどれくらいで出てくる?
- 九星気学・方位学は統計学なの?
- 方位の影響を受ける期間はどれぐらい?
- アメリカは北東・東?ヨーロッパは北西・西?
- 祐気(ゆうき)取りと方位取りの違い
- 鑑定基準も方法もなぜ違うの?
- 「絶対」という占いは辛さしか生まないです
方位鑑定にはいくつか種類と違いがあります
私の占いは「九星気学系方位学」になり、気学と思って頂いて良いです。
方位鑑定とは、(引っ越し・旅行・出張など)移動の方位の吉凶を占うものです。
気学以外にも方位鑑定は可能ですし、有名な占いでは奇門遁甲(きもんとんこう)などもあります。
このほか西洋占星術や紫微斗数などでも方位を出すことが出来ます。
方位を占う時は、方位の取り扱いを得意とする占いが良い
気学や奇門遁甲などは方位占いを得意としますが、西洋占星術などのホロスコープから出てくる方位は派生の方法なので、ここでは外しました。
私が整理した中で方位鑑定が可能と判断出来る占いはこちら↓
九星気学
方位気学
十干十二支気学(じっかんじゅうにしきがく)
奇門遁甲(きもんとんこう)
奇門遁甲方位学
八門遁甲(はちもんとんこう)
金函玉鏡きんかんぎょくこう
気学方位学
九性気学
統計方位学
風水
占い師さんによって独自色を出そうとするからか、これ以外にも似たようなのがあります。
ただ、基本的には全て名前は違うけれど「方位を扱う」ということになります。
まとめれば、九星気学系と奇門遁甲系って感じになってきます。
呼び名が違っても気学とか方位学っていう名前がついていれば、大体似ていると思って良いです。
風水や家相も同じく方位を扱うのですが、移動の方位を取り扱う上ではメインとは言えません。
占いが違えば方位・方角の出し方の基準も違います
方位の出し方は、占いによって随分と違う場合があります。
もっともよく見る方位の基準で東西南北が30度、それ以外が60度です(私もこれを採用しています)
この他に24節気(せっき)、角度が15度を基準とする、あるいは45度を基準とする場合に多い方位盤です。
最後に上二つの折衷案みたいな方位盤なのですが、30度ずつになります。
このため、東西南北30度、そして、北東・南東・南西・北西をそれぞれ30度ずつに2つに分ける感じです。
以上のように扱われている方位盤だけでも単純に3種類あります。
この基準が違えば、出てくる方位も異なるので要注意です。
占いを依頼した場合、どういう基準で鑑定をしているのか、可能であれば教えて貰った方が良いです。
私の場合は鑑定時に方位の取り方などもお伝えしますし、鑑定を依頼されるときにご相談の内容によって私の基準をお伝えすることも多いです。
ネットに出てくる方位鑑定は九星気学系が多い
方位鑑定では九星気学が一番目に付きますが、これは理解がしやすく吉凶方位を出しやすいためだと思います。
その次にくるのが奇門遁甲(きもんとんこう)になり、あとはこの二つに繋がりのある形で呼び名や形が若干変わっていることが多いです。
それと、私に鑑定の依頼が多いケースで神社で鑑定を受けられているケースがあります。
神社の方位鑑定については、分かる範囲になりますが、基本的に九星気学系が多い印象です。
また、神社に限らず奇門遁甲を取り入れているところは、表に出ている部分では絶対数が少ないです。
神社の方位鑑定も全国一律ではありません
通常、神社の場合は神社本庁から神職資格を取得することが通例になっています。
ただ、大学で学ばれたり、家が神社だったり、方災関係が得意だったりすると神社本庁と系統は異なると思います。
九星気学系ではありますが、根本は陰陽五行からくる九星の巡りから吉凶を見極め、方災除けなどをされているケースが目に付いています。
しかも、方位の出し方もばらばらの傾向があり、30度60度が多いですが、24節気(15度)を基準にされているところもあります。
「方位」に違いは無いですが、神社も含めてその基準が微妙に違うので、念頭に置いておくと良いです。
どれが良いの?とは単純にならず、神社系についてはお守りと同列かと思います。
過去の方位などを占って貰うのも難しいと思いますが、過去の方位を占って貰えばそこの基準とご自身の現実がどの程度一致しているか分かります。
真北(しんぼく)と磁北(じほく)の違いもあります
真北・磁北とは北極星の方位か、方位磁石の方位かってことです。
これも占いの系統に分かれます。
どっちもどっちというぐらい基準が分かれていますが、基本的にこのどちらかが基準になっています。
どちらが正解ということではなく、依頼した占い師の鑑定結果が現実と一致しているようなら、その基準が合っているということになります。
方位盤は年盤・月盤・日盤・時盤のどれを重視したらよい?
奇門遁甲系は最大でも月盤(げつばん)までしか使わないことが多いです。
通常は日盤(ひばん)と時盤(じばん)を駆使して方位を出します。
引っ越しの場合は月盤・日盤を使う事が多いようです。
一方で、九星気学系は年盤(ねんばん)・月盤を重視し、日盤・時盤はそれほどではありません。
ただし、占い師によっては年盤・月盤・日盤・時盤までを整えることを重視しているケースがあります。
私の場合は、引っ越しは年盤と月盤中心で、開店などが伴ってくる場合やどうしても気をつけておきたい場合に日盤を考慮する感じです。
※何かを始める場合などは方位だけでなく、運勢や時の流れも重視します。
※九星気学で日にちを確定する以外の方法もあります
方位盤の違いは影響の度合いで異なり、強く影響するもの(たとえば年盤など)を中心にします。
全部が良い形に揃えば良いと思いますが、それを待っていたら何も出来なくなりますので、落としどころを探すのが占い師の役割です。
相生(そうしょう)・相克(そうこく)・本命星・月命(げつめい)星・日命(にちめい)星、何をどこまで考慮したらよい?
奇門遁甲(きもんとんこう)は対象者の生年月日は基本的に使わないので、九星気学系の話になります。
相生(そうしょう)とは九星にとって相性が良い、相克(そうこく)は相性が悪いことを意味します。
本命星は生まれ年、月命星は生まれ月、日命星は生まれ日です。
全てを考慮する占い師がいる反面、本命星しか考慮しない占い師もいます。
私は本命星のみの占い師です。
これは方位鑑定に特化した鑑定をしているためです。
その人の資質(運命や運勢・生き方)などは他の占いを取り入れて総合的に鑑定しています。
細かいルールを使いすぎると引っ越しも旅行も出来なくなります
占いには細かいルールがありますが、何をどれだけ取り入れるかの基準は「それだけの労力を払った結果どうなのか?」にあります。
私の鑑定基準は90%の努力をして100点中80点が取れるならば、70%の努力で70点で良いという占い師です。
占いの基準は細かくすればするほど選択肢がなくなります。
そして、残った1つの選択を選んだからといって「100%」願ったとおりになるとは限りません。
それならば現実を優先しつつ、落としどころを探すのが占い師だと思っています。
方位的に最も影響が強いのは、本命星であり、相生(そうしょう)の部分だと私は見ています。
一番強い最大公約数を選択し、それよりも影響が低い基準を切り捨てています。
ただし、ケースによっては違うものを考慮する場合もあるので、あくまで基本部分です。
方位の影響は家長?収入の中心者?家族?誰が受ける?
方位鑑定の情報を探していると、家長の方位が良ければ良いという占い師もいれば、収入の中心者の方位が良ければ良いという占い師もいます。
いやいや方位の影響は個人個人全員に影響するものだっていう占い師もいますし、子どもは大丈夫という占い師もいます。
これはそれぞれにその拠り所となる考え方があります。
家長や収入の中心者がよければ後はどうでも良いというのは、軸となる人間の運気の影響を家族が共有すると考えるためです。
これは親子関係で子どもに方位の影響はないというのも同じです。
親の運気がしっかりしていれば、子どもの運気は親の影響を受けることになるという考えです。
私の場合は、方位の影響は個人個人それぞれに影響すると見ています。(そうじゃ無いと引っ越しや旅行の後に個別におかしくなる事の説明が付きません)
ただし、本人に意思決定権がない場合(つまり子ども)、決定権者(つまり親)の影響力の方が強くなるとも見ています。
方位に関して、その理屈はあまり理不尽にはならないものです。
現実の現象を読み解いてそれを整理してきたのが今の気学・方位学になっているからこそ、現実でも活用出来る占いと言えます。
方位の影響はどれくらいで出てくる?
諸説あります。
一番多いのは1、4,7,10,13の付く月や年です。
ちなみに1は引っ越した月です。
もう一つは、引っ越した月の方位の九星が方位盤の中宮に来たとき、という考え方です。
この節目の月になると方位の影響が強くなると言うよりも、実感・体感しやすいということです。
でも実際の方位の影響は「行こうとした時」から既に影響を受け始めています。
私のような考え方を持っている占い師さんもいます。
大抵は相談者が気がつきにくい部分なので、起きている状況を整理してお伝えしていくと気づかれます。
私自身は、基本的に最初の1年が大勝負だと思っています。
この1年の間に何がどのように変化していくか、それが次の4年に作用しています。
不思議なことに、鑑定依頼をされるケースで多いのはこの4年目、7年目です。
必ずそうなるわけではありませんが、そういった傾向があります。
繰り返しますが、方位の影響は諸説あるのはありますが、動き始めようとした時から既にその気配は出ているものです。
九星気学・方位学は統計学なの?
知りません(笑)
統計学という言葉の私の理解はこれ↓
統計学は、経験的に得られたバラツキのあるデータから、応用数学の手法を用いて数値上の性質や規則性あるいは不規則性を見いだす。統計的手法は、実験計画、データの要約や解釈を行う上での根拠を提供する学問であり、幅広い分野で応用されている。
※引用:ウィキペディアより
要するに、一定のルールに基づいて集めたデータを何らかの形で統計処理をしているものを統計学だって思ってます。
西洋占星術や四柱推命、紫微斗数、算命学など、いわゆる命術と言われる占術を使う人の中にも統計学だって言う人がいます。
中には統計処理をされている方もいるのだと思うのですが、実際に扱っている私は感覚統計であって「学」は付きません(笑)
もうまさにこれ↓
統計(とうけい、statistic)は、現象を調査することによって数量で把握すること、または、調査によって得られた数量データ(統計量)のことである。統計の性質を調べる学問は統計学である。
※引用:ウィキペディアより
集まった鑑定結果の集合体として傾向が見えてきて、それをさらに整理しているという感じです。
このため、占い師は鑑定結果を相談者の状況に合わせて微調整しているわけです。
相談者によって「似たケース」はありますが「同じケース」はありません。
だからこそ、これまでの経験と知識を元に当てはめていく感じになり、その結果をまた次に活かしていく形になります。
統計的ではあるかもしれないけれど、統計学って私はいえるだけの事はしていないので、私のは違います。
方位の影響を受ける期間はどれぐらい?
年盤の影響は12年~60年
月盤の影響は1年~5年
日盤の影響は1日~60日
時盤の影響は数時間~1週間程度
という感じで猛烈に幅があります。
この幅については、その基準とするところによって違います。
基本は十干十二支の巡りや九星の巡りが基本となっていることが多いです。
私の場合はそれらを考慮しつつ、今の時代に合わせて鑑定結果の経験則を導入して調整しています。
江戸時代のように1ヶ月も2ヶ月も掛けて参勤交代をしていた時代とは違いますので、この調整は必須だと私は思っています。
ただ、基本的な基準としては上記のような感じが多いです。
アメリカは北東・東?ヨーロッパは北西・西?
海外旅行や移住をする場合に頻繁に出てくる疑問です。
ネット上で出てきている情報はどれもこれも正しいように見えます。
地球を球体(丸)として捉えて鑑定をしている場合は、アメリカは北東になります。
アメリカから日本を見れば北西になります。
一方で地球を理屈には合わないけれど平らに切り分けたと捉えて鑑定をしている場合は、アメリカは東となり、日本は西になります。
どちらが正しいですか?
私はアメリカを東として、ヨーロッパを西としています。
理由は簡単で、私自身がそうだったから。
そして、私は海外に住んでいらっしゃる方の鑑定が年間数十人程度ですがいらっしゃるため、それらも含めた鑑定実績の積み上げの結果です。
じゃあ、アメリカが東で北東は間違いなんだ!とはならないから面倒です。
私はアメリカは北東、ヨーロッパは北西であるということを否定していません。
そういうケースに合う人もいるからです。
私はそういう人を鑑定したことはありませんが、実際にそういう声が出ているということはそういうことです。
自分と他の人が違うからといって、他の人が間違っているっていうのはいきすぎだと思います。
ただし、どちらも正しいなら、じゃあどうする?って話になります。
役立つ方法として、過去の移動と鑑定結果のすり合わせがあります。
自分に合っていると思う鑑定結果とその基準が、自分に合っているということです。
いい加減なようにみえても、これが確かな確認方法です。
ちなみに、アメリカを東、ヨーロッパを西という場合は「メルカトル図法」という方法で書かれた地図を使って方位を出しています。
祐気(ゆうき)取りと方位取りの違い
祐気取りとは九星気学でよく使われるのですが、吉方位旅行のことです。
お水取りとかお砂取りとか、珠埋めとかいろいろと細かいのもあるのですが、基本は吉方位に行って、そこの吉運の気を吸収するというものです。
一方で方位取りというのは引っ越しです。
「方位を取る」と言うぐらいですから、その場所にずっと居続けるということ。
どちらも基本は同じで、その方位の運気を自分に取り入れることが目的ですので、言葉は違っても意味合いは同じです。
鑑定基準も方法もなぜ違うの?
今回、いろいろな情報を調べていて心苦しくなることが何度かありました。
そんなにたくさんは無いのですが「このやり方以外は全部違う」とか「他のやり方はインチキ」だとか、「自分のやり方こそが唯一無二の正確性と正当性がある」という感じで書かれているのを見かけました。
そんなこと無いです。
いろいろな鑑定基準があったり流派があったり占い師が居たりするということは、それだけ奥が深い世界ということです。
だから、どの分野も当たりやすいところもあれば、外れるところだってあります。
いえ、得意分野と不得意分野って言っても良いのかも知れないです。
私が九星気学・方位学以外にも様々な占術を鑑定に取り入れているのは、方位だけでは見切れない部分を多面的に見極めていき精度を上げるためです。
「これが絶対!」という考え方では無く、他の見方は出来ないのだろうかという考え方です。
そうじゃないと「絶対に良い」とか「絶対にだめ」という言葉が出てきてしまいます。
「絶対」という占いは辛さしか生まないです
占いは「どうすれば流れを変えていけるのか」を探求する分野だと思っています。
「これしかない」ではなく「こういう選択肢もあるよね」という鑑定が理想です。
方位鑑定の基準が様々あるということは、相談者にとっては分かりにくいと思います。
でも、たくさん基準があるならば「今回はダメだと言われたけれども何か糸口があるのではないか」という可能性を模索することも出来ます。
過去に引っ越した方位が大凶方位で「あなたの運気は地の底に落ちている」と言われてがっかりしたとしても、浮き出る道はあります。
今回、集めた情報は、今の日本で大体認知されている傾向を集めています。
ここに書いてある情報を一通り知っておくだけで、他の可能性を期待することが出来るのではと思っています。
もし行き詰まりを感じたら、何か他に出来る事があるかも知れません。
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